仙鷲堂学院高校。

名家のご子息、ご令嬢ばかりが通う歴史ある私立高校。

両親を亡くし、転がり込んだ親戚の家で肩身の狭い思いをしている私にはとうてい縁のない学校だ。
と思っていた。

この学校への受験を進めてくれたのは進路指導の先生だった。

「親戚の家では肩身が狭く、両親の遺してくれたお金も管理されているため私立はおろか公立の高校にも行けるかどうかわからない。」というなかなかシビアな私の嘆きに応えるべく、先生が探してきてくれた。

どうやらこのスーパーウルトラ金持ち高校は意外なことに貧乏人に優しいらしい。