ひみつ

「そうだね、顔色悪いね」


横の椅子に座らされて、腕で脈を測られた。


「吐き気ない?」


「ちょっとだけ...」


「息上がってる?」


「ちょっとしんどい...」


「横になろっか...」


椅子から立ってベッドに行こうとするけど...


力が入らなかった...


「莉奈ちゃん、立てそう?」


なんで.....


もうちょっと頑張って...


「あ、俺が運びましょうか?」


横にいてくれた蒼くんが声をかけてくれた。


「そうね、その方が良さそうね」


「莉奈、ちょっと持ち上げるよ?」


ひょいっと抱きかかえられて、ベッドまで運ばれた。


「莉奈、軽すぎないか?」


「そ、そうかな...」


それより...


蒼くんのシャツから柔軟剤の香りがふんわりとやって来た。


ベッドに寝かされると、ちょうどチャイムが鳴ってしまった。


「あ、俺行くわ...まじで無理すんなよ?ゆっくり休んで...」


「ありがとう...」


申し訳なさすぎる...


なんでまだ本調子じゃないのに来たんだろ...


「莉奈ちゃん、どうする?早退する?割と顔色悪いし、ゆっくりした方がいいと思うけど...」


「五限休んでから考えます...」