ひみつ

「てかさー、蒼そろそろ呼び捨てで呼んであげなよ、ね?卒業しなきゃ」


「ちょっ春馬やめろって」


「こらー、いつまでも進展しないよー?」


菜月ちゃんがつんつん私をついてくる。


「ね、莉奈ちゃんも名前呼び捨てで呼びなよ!あ、私も莉奈って呼ぼっかな!」


「なら私も...菜月って呼ぼっかな」


「それより先に、蒼!って呼ぶんだよ?」


「.....っ」


無理だ、無理だぁぁ!!


「っ...り、.....莉奈」


「あ、.......あお...あおい..」


「おおぉー!!!成長した!!」


「ちょっ春馬.....お前何言わせんだよ...」


「莉奈も成長したね?」


「...ふふふ」


照れる、照れる...


名前呼ばれたし、呼び返しちゃったし.....


顔が熱い...


ドクッドクッ...


急に音を立て始めた心臓は体中に響いた。


「イッ.....」


急に気分が悪くなって、下を向く。


「莉奈、大丈夫?」


これが...現実を見ろということなのか.....


「莉奈ちゃん顔青くない?」


「ごめん...全然平気!」


ぱっと上をむくと、視界が揺らいだ。


「ほんとに?」


「うん、全然平気だよ?」