ひみつ

やっぱり時間というものは早いもので、午後の授業は直ぐに終わった。


6時、6時に図書館だなっ


とりあえず、今日はやることが沢山ある。


エレベーターで1つ階を上がって、先輩の教室へ行く。


「すいません、佐伯先輩いらっしゃいますか?」


教室の後ろから声をかけて先輩を探す。


「あ、高瀬さん、体調大丈夫?」


「はい、大丈夫です...」


「あ、で、どうしたの?」


「先輩、申し訳ないのですが、退部します...」


「え、どうしたの?急に...」


「ちょっと...なんて言ったらいいのか分からないのですが...今後あんまり部活に行けない気がして、迷惑ばかりかけてしまう気がして...」


「そんなの、気にしなくていいよ?」


そう、前々から感じてた。


放送部、ずっと憧れてて楽しい。


けど、発声のための準備運動も、人より力抜いてちゃんとしなかったけど、今の私は力抜いたっていつか発作が起こるかもしれない。


それに、不安定すぎる私の心臓のせいで、急に休んだりすることが多くなる気がした。


迷惑をかける前に...やめた方がいいと思った。


「もしかして...なんか持病持ちだったりするの?」


「え?」