ひみつ

ふと気づくと、消毒液の匂いがツンとした。


「あっ莉菜ちゃん気づいた??」


「あっ...」


「まださっきから全然時間経ってないよよかった...ちょっと前に莉菜ちゃんが通ってる病院に連絡入れたら、ちょうど先生休憩中みたいで学校に向かってくれてるみたいよ!」


「あっそうなんですか...」


てか誰がここまで運んでくれたの...


申し訳なさすぎるというか...


ちょっと横になってまってると、主治医の先生が来た。


「学校復活初日から体育見学はちょっと辛いね...」


胸の音を聞いて、先生はぼそっと言った。


「多分暑いとこにずっと居て、心臓がちょっとびっくりしちゃったかな...まだ気分悪い?」


「さっきよりましにはなりました...」


「なら、様子見かな...病院戻りも嫌だもんね...次の時間一応保健室で休ませてもらって、その次の授業から出た方がいいと俺は思うけど...」


「そうします...」


やばいなぁ...体力ないなぁ自分。


チャイムがなって、体育のあった2時間目が終わると、担任が急いで来てくれた。


「高瀬、久しぶりの学校は疲れたか?」


「ちょっと...はい...」


申し訳なさ過ぎてなんて答えたらいいか分かんなかった。