ひみつ

あと一日は自宅で安静にということで、今日は学校に行けなかった。


バンパンに入った薬の袋をもらって、家に帰った。


また増えたのか...


薬を見ながら思い出す。


少し前に、お母さんが主治医の先生と話してたこと。


「莉奈ちゃん、無事高校卒業できるように、全力を尽くします」


私の生命の炎が燃え尽きる日はそう遠くないみたいだ。


「莉奈、平気?」


「うん...」


久しぶりに歩いて、少し気分が悪い。


こんな調子じゃ、学校行けないじゃん...


心臓に負担をかけないように、当分階段も禁止になって、ちょっとの運動も絶対禁止になった。


体育は絶対見学とのこと。


10日ほど休んだ分の理由をどうしようか、そして体育見学もなんて言おうか、そんなことばかり考えていた。


電池が無くなってたスマホを充電して、開けるとまたいっぱいグループからLINEが来てた。


学校サボり呼ばわりしてるよわたし


まぁ、こんな休む人そうそういないよね...


でも私からしたら、1ヶ月もちゃんと通えたことが奇跡。


普通の女の子になりたいなぁ...


いろんな思いが心の中に飛び回っていて、もう不思議な感覚。


結局LINEに既読もつけず、そのままソファーで寝てしまった。