「なら、パンターニュ王国の法務省に案内しよう」
バルドさんはランチワゴンのほうへ歩き出し、皆もそれに続く。
私も追いかけようとしたとき、後ろからノヴァに腕を掴まれた。
「お頭のこと、頼みます」
「ノヴァ……うん、頑張ってみるね。頑張ってダメでも、諦めないよ」
任せてなんて無責任なことは言えないけれど、ここにいる盗賊たちのためにもランディが報われない事態にだけはしてはいけないと思うのだった。
私たちはランチワゴンで、法務省のあるパンターニュ王国の王都に戻ってきた。
さすがは法務省といいたくなるほど、無機質な漆黒の柱が何本も立っている神殿のような建物にやってくる。
「これはバルド騎士団長! このような場所にどうしましたか?」
前から分厚い本を抱えた、学生院のような漆黒の制服とローブを羽織った男性が駆け寄ってくる。
突然の騎士団長の登場に慌てている様子だった。


