「もう俺たちの生きる場所なんてねえんだって、皆が諦めてた。けどな、お頭だけは違った。俺たちの村を作って、どんなに汚ねえことをしても生きてやろうって、そう言ってここまで俺たちを導いてくれたんだよ」
やり方は褒められたものではないと思うけれど、盗賊にならなければ生きていけなかったとしたら、私も同じ道を進んでいたかもしれない。
ノヴァたちがなんとしてもランディを助け出したい理由がわかった私は、また偽善だとオリヴィエに責められるのを覚悟の上で意見する。
「ランディのこと、許してもらえないか話してみよう? ランディがしたことは絶対に悪いことだけど、そうしないと生きていけなかったとしたら、本当にランディだけが悪いのかなって疑問に思ったの!」
「……まあ、盗賊以外にまっとうな方法で稼げなかったのか、とは思いますけれど。生きる場所を守るためにどんな手でも使う部分に関しては共感を覚えますし、同じ境遇の人間が無様な終わり方をするのは自分を否定されたようで腹が立ちます」
自分が孤児だったからか、オリヴィエには盗賊たちの生き方を選べなかった気持ちがわかるのだろう。
私の意見に反対するどころか、はっきりと言葉にはしなかったけれど賛同してくれているように思えた。
私はそれでもいいか、確認をとるように旅の仲間たちの顔を見回す。
ロキを抱きかかえていたエドガーは、「きみの意思を尊重するよ」と言ってくれて、オリヴィエは小さく頷いた。


