「エドガーを大した人間じゃないって評価したのが誰かはわからないけど、私と雪にとってはヒーローよ」
エドガーは「ロキ……」と呟いたあと、片腕でロキを抱き上げた。
「ふたりとも、ありがとう」
エドガーは控えめな笑みをこぼして、私の手を引きながら階段を下りていく。
すると、盗賊の住処にぞろぞろと男たちが押し入ってきた。
その中には指輪を取り返してほしいと言っていた男の子の姿もある。
「なんだ、なんだ?」
後ろでランディが立ち上がる気配がした。
ランディは私たちの横をすり抜けて、集団を率いるように立っている五十歳くらいの男の前まで歩いていく。
「俺たちは町の自警団だ。子供からも金品を盗むとは、これ以上は黙ってられん。お前を捕まえてやる!」
自警団のリーダーだろうか。集団の中心にいた男がそう言って、仲間にランディを囲ませる。
ランディは視線を周囲に走らせて、馬鹿にするように鼻で笑った。


