異世界ニコニコ料理番~トリップしたのでお弁当屋を開店します~


「初めて見る食べもんだな。いいか、俺の舌に合わなければ、お前もそこのウサギと同じように自由はねえぞ」


念を押されてごくりと唾を飲み込むと、私を守るようにエドガーが前に立ってくれた。

ランディがフォークでジャガイモの肉巻きを口に運ぶまでの間、胃をぎゅっと絞られるような緊張感に襲われる。

ランディは大きな口で肉巻きにかじりつき、そのまま引きちぎるように顔を離す。

その際に肉汁を纏ったチーズがつうっと伸びて、ランディはそれを舌で舐めとると満足げな笑みを浮かべて咀嚼した。

それからご飯をかき込んで、ごくりと飲み込む。


「味付けは塩コショウだけみてえだが、野菜の味がしてうめえな。卵は……半玉か」


ランディが卵にフォークを刺すと、中からとろりと黄身がたれてくる。

それがこぼれないうちにと頬張ったランディは満足げに何度も頷いた。


「黄身の甘さが豚肉の塩コショウに合うな。どれもご飯が進む」

「じゃ、じゃあ……!」


これで解放される!?

そんな淡い期待を抱いたのは一瞬。

お弁当箱を階段に置いたランディは、座ったまま私の腰を片腕で抱き寄せる。

私は「わあっ」と小さく悲鳴をあげながら、ランディの膝の上に倒れ込んだ。