「エドガー!? ほら、これ飲んで!」
その背を叩きながら、私はお茶が入ったコップを差し出す。
それを慌てて受け取ったエドガーは、コップに口をつけて勢いよく傾けた。
「え、それ熱いよ!?」
私の忠告も空しく、ゴクゴクと喉を鳴らしながら飲むエドガーは「あっつ!」と叫びながら勢いよくお茶を吹き出した。
「ごほっ、げほっ……死ぬ、口の中が溶ける……っ」
「エドガー、もうっ、落ち着いて!」
ご飯を食べるのも忘れる、身なりを整えるのも怠る、家と作業場を見回せば物が積み木のように重なっていて整理整頓ができないのは一目瞭然。
発明のこと以外には無頓着な彼には生活能力というものが欠けていて、心配になった。
「はあっ、はあ……ご、ごめんね。みっともないところを見せて」
頭を掻きながら苦い笑みを浮かべるエドガーを見ていたら、なぜか〝この人をほっておけない、なんとかしなくちゃ〟という使命感に燃える。
「エドガー、ちょっとこっちに来て」
私は食事を終えるのと同時に、エドガーの手を掴んで部屋の出口へと歩いていく。
作業場から出るとき、台の上にあったハサミも拝借した。


