異世界ニコニコ料理番~トリップしたのでお弁当屋を開店します~

「私、エドガーにやってほしいことがあるんだ。皆にはその手伝いをしてもらいたい」

「俺に? なにかな?」

「あのね、私はエドガーの発明をバカにされてすっごく悔しい。だから、ロドンの人たちを助けるための発明をしてみるのはどうかなって。それで、お父さんにも認めてもらおうよ」


これはいい機会なんじゃないだろうか。

もともとエドガーは雪害に苦しむ民のために、発明を始めたのだと言っていた。

それにいつだったか、自分は責務から逃げたのだとも口にしていた。


「今度こそ、エドガーの力をこの国の人たちのために使おうよ」

「でも、まだ俺はどうしたらフェルネマータの民たちを助けられるのかを見つけてないんだ」

「だったら、皆でその方法を考えたらいいんじゃないかな? ね、皆」


私はバルドやランディ、オリヴィエやロキをちらっと見て、再び視線をエドガーに戻す。

すると、黙って聞いていたオリヴィエがふうっと短いため息を吐くと「いいですか!」と語気を強めながらエドガーに顔を近づけた。