「国王と王子たちを一階の広間に集めてくれるかな? 兵の数が少ないなら、一箇所に兵力を集めて守ったほうが効率がいいから」
「──はっ」
兵は敬礼をして駆けていき、私たちはエドガーに連れられて広間にやってきたのだが、そこにはもうすでに王子のひとりを人質にとった敵がいた。
「あ、雪にエドガーじゃねえか! こいつに吐かせようと思ったんだけどよ、手間が省けたぜ」
そう、王子を人質にとっていたのは盗賊出身のランディだ。
その隣にはロキを抱えたオリヴィエがいるのだが、いつの間に入手したのか、この城の地図を持っている。
また、バルドの前にはこの城の数少ない兵たちが積み重なるようにして気絶している。
誰か、この状況を説明して……。
魂が抜けそうになったとき、バルドがすまなそうに切り出す。
「俺たちはお前たちを探しに来たんだが、ならず者に間違えられて兵に追われてな。最終的に……こうなってしまった。面目無い」
バルドの悪人面が裏目に出たようで、彼らは兵を返り討ちにしたどころか、王子を人質にとってしまったらしい。
人質になった王子は「エドガー、俺たち家族だろう!? 助けてくれよぉ」と涙と鼻水を流して必死に助けを求めていた。
エドガーはついに頭痛に襲われたのか、こめかみを押さえつつバルドたちに歩み寄る。
「──はっ」
兵は敬礼をして駆けていき、私たちはエドガーに連れられて広間にやってきたのだが、そこにはもうすでに王子のひとりを人質にとった敵がいた。
「あ、雪にエドガーじゃねえか! こいつに吐かせようと思ったんだけどよ、手間が省けたぜ」
そう、王子を人質にとっていたのは盗賊出身のランディだ。
その隣にはロキを抱えたオリヴィエがいるのだが、いつの間に入手したのか、この城の地図を持っている。
また、バルドの前にはこの城の数少ない兵たちが積み重なるようにして気絶している。
誰か、この状況を説明して……。
魂が抜けそうになったとき、バルドがすまなそうに切り出す。
「俺たちはお前たちを探しに来たんだが、ならず者に間違えられて兵に追われてな。最終的に……こうなってしまった。面目無い」
バルドの悪人面が裏目に出たようで、彼らは兵を返り討ちにしたどころか、王子を人質にとってしまったらしい。
人質になった王子は「エドガー、俺たち家族だろう!? 助けてくれよぉ」と涙と鼻水を流して必死に助けを求めていた。
エドガーはついに頭痛に襲われたのか、こめかみを押さえつつバルドたちに歩み寄る。


