「敵襲ー、敵襲ーっ」
兵の声が聞こえて城に悲鳴がこだますると、エドガーはすぐさまそばに控えていた兵を見る。
「今、動ける兵はこの城に何人いる?」
「それが……経費削減だと、国王陛下が門番と数人の護衛兵以外、解雇してしまいまして……」
耳を疑うような報告を受けたエドガーは、しばらく思考が停止したかのように固まった。
やがて額に手を当てると、怒りを通り越して呆れた様子で王妃様に視線を移す。
「……母上、なぜ止めなかったんです? 国どころか、この城を守ることすらできないではありませんか」
「だって、兵にかけるお金ってバカにならないのよ?」
「それでも他国に攻め入られて国を失ったら、お金どころか捕虜になって一生を牢の中で過ごすことになるかもしれないのですよ!?」
我が子に説教された王妃様は今気づいた、みたいな顔をして卒倒しそうになっている。
エドガーはもはや身内は頼りにならないと思ったのだろう。
すぐに戸口に向かって歩いていき、兵に声をかける。
兵の声が聞こえて城に悲鳴がこだますると、エドガーはすぐさまそばに控えていた兵を見る。
「今、動ける兵はこの城に何人いる?」
「それが……経費削減だと、国王陛下が門番と数人の護衛兵以外、解雇してしまいまして……」
耳を疑うような報告を受けたエドガーは、しばらく思考が停止したかのように固まった。
やがて額に手を当てると、怒りを通り越して呆れた様子で王妃様に視線を移す。
「……母上、なぜ止めなかったんです? 国どころか、この城を守ることすらできないではありませんか」
「だって、兵にかけるお金ってバカにならないのよ?」
「それでも他国に攻め入られて国を失ったら、お金どころか捕虜になって一生を牢の中で過ごすことになるかもしれないのですよ!?」
我が子に説教された王妃様は今気づいた、みたいな顔をして卒倒しそうになっている。
エドガーはもはや身内は頼りにならないと思ったのだろう。
すぐに戸口に向かって歩いていき、兵に声をかける。


