「嬢ちゃん、俺は一生を懸けて、こいつらを守らなきゃなんねえと思ってた。でも、こいつらが巣立つことになって、これから自分がなんのために生きていくのか、わからなくなってんだ」

「ランディ……。皆を守ることがランディの生きがいだったんだね」

「ああ。だから、自分の進むべき道を見つけたい。そのために嬢ちゃんたちの旅に連れていってくれねえか」


ランディは姿勢を正して、勢いよく頭を下げてきた。


「これまで盗賊の皆のために生きてきたランディが、今度は自分のために生きる。その目的を探すために、私たちと一緒に来たいって言うなら……」


そこまで言いかけると、ランディが顔を上げる。

私は夕日の光を受けていっそう赤く煌くランディの目をまっすぐに見つめると、笑顔を向ける。