そこで、やっと今の体勢を理解する。
わたし、抱きしめられて....っ、
「桜雅くん、離してくださいっ....!」
モゾモゾと動いても、決して手は緩められることはない。
抱きしめる力、強くなっているような.....?
「....やだね。湊に触れられた罰」
「うー、意味が分からないです」
罰ってなに....!
抵抗を諦め、素直に胸のなかに収まると、子供をあやすように頭をポンポンと撫でられる。
なんか子供扱いされてる....?
「僕さ、ずーっと思ってたんだけど、みーちゃん何で敬語なの?」
同い年なのに~っ、なんて、可愛く言う長谷部くん。
「確かにそうだね」
「俺たちのこと全員名字呼びだしね。なんか距離を感じるというか....とりあえず、名前で呼び合お~~ね?」
すると、みんなが同意していく。



