無敵の総長は地味子ちゃんに甘すぎる




長谷部くんのふわふわした髪を撫でようと、手を伸ばしたら。


「へぁ....っ?」


グイッと腕を引っ張られて、そのまま抱き寄せられる。


顔を上げてみれば、なぜか不機嫌姿の桜雅くん。



「お、がくん....?」


すごい目力で、長谷部くんを睨み付けている。


な、なんでそんな怒ってるの....?


キョロキョロと2人を交互に見ていると。



「...未桜は俺の。勝手に触んな」


桜雅くんは、低~い声でそう言い放った。


フリなのに、桜雅くん演技派だなあ.....。


ちょっぴり、ドキッとしてしまった。



「むーっ、律のケチっ!姫なんだから、みんなのものだよ!みーちゃんは!!」



ぷくーっと頬を膨らませながら、抗議する長谷部くん。