「え、私も一緒に乗るんですか?」
「当たり前。まぁ、お前みたいなのはバイクなんて乗ったことねえか。....乗れる?」
ふっ、と小馬鹿にしたような笑みを向けられて、むっとする。
「の....乗れますっ!」
拗ねたように頬を膨らませる私を見て、桜雅くんはクスクス笑う。
ぜ、絶対、1人で乗ってやる....!
見返してやろうと、一生懸命またがろうとするけど。
「た、高いっ.....」
イスが思ったより高くて、中々乗ることができない。
う....もう少しだけ身長が高ければ...!!
「はぁ。手がかかるなほんと」
上からため息が聞こえてきたかと思うと、突然、ヒョイッと身体を持ち上げられた。



