無敵の総長は地味子ちゃんに甘すぎる




ほんとうは11時過ぎくらいに倉庫に行くはずだったけど、私の都合で時間を送らせてもらっている。


....律くん、もう倉庫にいるかな。


「こんなにかわいくて、未桜大丈夫....?桜雅君に喰われない?いや桜雅君以外にも松岡君みたいなチャラいのもいるし....!桜蕾そもそも逆ハーだし、危なくない....?」


「.....悠莉?だいじょうぶ?」


「んん、雛鳥が飛び立つのを見守る親鳥の気分」


「ええ、なにそれ」



ふふっと笑うと、悠莉は心配そうに歪めていた顔を、ふわりとほころばせて。



「未桜なら大丈夫。がんばれ」




────なにを、なんて


そんなの、自分がいちばんわかってる。







悠莉とばいばいして、家から倉庫までの道をお散歩して、ようやく倉庫に到着。


〖もうすこしで倉庫着くよ〗


5分ほど前に送ったメッセージ、律くんからは返信はなし。


約束から約3時間の遅刻、謝らないと....。


そんなことをぐるぐると考えながら、倉庫の手前の玄関(?)のようところに移動すると、中から出てきた''彼ら''と目があった。