無敵の総長は地味子ちゃんに甘すぎる




テキパキたくさんの化粧品をポーチから取り出して、それを床に並べて。


すごい、こんなに種類豊富なんだ....!


思わず見入っていると、みおー、と間延びした声で名前を呼ばれて。


「コンセントってどこだっけ~?コテあっためときたくて」


「それならベッドの隣....って、髪までやってくれるの?」


「ふふっ、あたりまえ。今日はわたしが未桜をプロデュースします」


悠莉はにこっと可憐に微笑んで、びしっと親指を立てて。


こんなにかわいい悠莉が協力してくれるなんて、すごく頼もしい。


「じゃベッドの下座って~~。動かないでね?」


「りょうかいです!」


「うん、じゃあはじめ....っあ、」


目を瞑ろうとすると、悠莉がなにかに気づいたように顔を上げて。


そんな彼女に首を傾げると、悠莉は心配そうな表情をつくって、私のメガネを指さす。


「メガネ、大丈夫..... ?」


「え、なにが?」


「....いや。未桜っていつもメガネ外さない、し。未桜ママたちの言い付けもあって、未桜ってメガネ外されるの苦手なのかなあ、って」


「ぜんぜんそんなことないよ....?お母さんたちにはメガネやめていいって言われたし....、悠莉の前で外さなかったのは、なんというかタイミングの問題で、」