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「狙われるって、わ、私が....?」
言葉の意味がわからなくて、首を傾げると。
「ああいうクズヤロウほど、気が短けえし、恨みを溜め込みやすいんだよ。仕掛けてくる可能性は低くない。
....さっき一緒にいたお前を、俺のおん....、だと勘違いしても、おかしくない」
おん....、?
聞き返す前に、桜雅くんの冷静なトーンが返ってくる。
「一緒にいただけなのに....?」
それだけで、仲間....?
桜雅くんとは、ただのクラスメイトなのに....。
困惑する私に、三上くんはやんわりと微笑む。
「律が女の子に冷たいっていう噂は、こっちでも結構有名だからね。
俺たちも近くで見てたけど....、あんな必死に女子を守る律は初めてだから。あいつらが勘違いするのも無理ないかな」



