無敵の総長は地味子ちゃんに甘すぎる




「....おとうさん、」


くい、とお父さんのスーツの裾を引っ張るり


邪魔してしまうみたいですこし後ろめたい....けど、どうしても伝えなければいけないことがある。


振り向いて、ん?と首を傾げるお父さんに、ふわりと微笑んで。



「────ありがとう」


''ありがとう''の内容が濃すぎて、シンプルな一言になってしまったけど。



私の突然の言葉に、お父さんは拍子抜け、みたいな表情を浮かべて、そのあとやさしく頭を撫でてくれた。



「....強くなったな、未桜」


「ふふっ、そうかな」


「未桜の笑った顔、莉子にそっくりだな」


「....お世辞ありがとう、お父さん」



────すべてが収束した、今日







現在時刻午後9時。


お父さんたちとの話し合いも終えて、部屋のベッドでくつろぎタイム 。



「おきてる、よね....?」


スマホのメッセージアプリを開いて、無料通話ボタンをタップ。