「お父さんが、社長、....っうそ!」
だって、いままでずっと教えてもらえなかったお父さんのお仕事。
急に教えてくれるんだ、なんて思ったら、それが大手IT会社現役の社長.....?
目をまんまるに見開いてびっくりの私に、お父さんはやんわりと笑う。
そんな、のほほん、みたいな顔をされても....!
「なんで、ずっと言わなかったの....?」
ほんとうに、こころからの素直な疑問。
私が住んでいるこの家だって、律くんの豪邸とは全く違う、普通のものだ。
小さい頃から、そういう社交場のような場所に連れていってもらったこともないし、特別厳しい教育を受けていたわけでもない。
....まあ、すこし勉強面には厳しい(?)かったのかもしれないけど。
「おまえが誘拐されかけた原因が、A&Iと俺にあったこと。....っていうのが隠してた理由の一つ目」
「ふたつめ、は....?」
「───8年前のことを、未桜が忘れていたから」



