こんな状況なのに見惚れてしまう。
倉庫をぐるりと見渡したそのひとは、にこりと優雅な微笑みを浮かべる。
「あなたが蒼唯未桜さんね。...弟から話は聞いてるわ」
「え、おと....うと?」
キョトンとしていると、ぱたりと開かれた手帳らしきもの。
────警視 松岡志穂 (まつおか しほ)
ピカピカと輝くそれには、''POLICE''と刻まれている。
「っえ....、」
ぎょっと目を見開く。
警察を呼んでおく、とは聞いていたけど.....、駿くんのお姉さんだったとは...。
それに、''警視''って───警察のなかでも上の階級だったような....?
すごく若い見た目をされている....というか、多分20代前半あたりだろう。
「....で。そこでくたばってる男ふたりと入り口で倒れてるアレ。アンタたちがやったの?」
「はは。ちょっとやりすぎた?」
「やりすぎだよバカタレ。暴行容疑かけるわよ?」
「それはカンベンだわ」



