突然、ひょこ、と顔を覗きこまれた。
右に由良くん、左に冬哉くん。
「ふたりともいつから....?」
「さっき裏口から。....手、痛い?」
「あ、大丈夫だよ」
「....縛るのに手錠って、キショ」
げんなりと顔をしかめる冬哉くん。
その隣で心配そうにする由良くんに笑顔を向けると、由良くんはそれなら良かった、と表情を緩める。
するとなにやらガチャリ、縛られている両手から、なにかをねじ曲げるような音がして、視線を下げると。
ポケットから取り出したのか、アメピンらしきもので手錠の鍵穴をいじる由良くん。
由良くんは右、左、奥、いろんな方向にピンを回して、それを繰り返す....と、手の拘束が完全に緩まった。
「.....よし、外れた」
「わ....っ、すごい!」
「おまえってこーゆうまどろっこしい作業得意だよな」
「冬哉、それ褒めてる?」
爽やかさ100%の由良くんがピッキング得意なんて、すこし意外かも....なんて。
由良くんは足の手錠も外してくれて、身体の拘束を完全に解いてくれた。



