─── 「大丈夫ですか....っ?、え、寝てる....?」 焦ったような彼女の声。 意思とは反して、目が開かない、喋れない。 頭だけは、ぼうっと動いてる。 肩によりかかるような形だけど、彼女に触れている。 右頬に感じるカイロとはちがう体温と、ふわり、と鼻を掠める甘い香り。 いまの俺にわかるのは、それくらい。 「(名前、きいてねえな....)」 チビだし、敬語だし、年下? こんな時間に公園通りかかるってことは、近くに住んでる? 浮かんだ後悔と疑問を残したまま、完全に意識が途切れた。