「っ、」
息が詰まる。
『寂しそう、』言葉が刺さって、溶けていく。
自覚のなかった感情に、あかりが灯ったような感覚。
瞬きをこぼしながら、頬の熱に手を添えた。
「、あったか」
つっかえていたものが、落ちて、転がって、熱となって広がる。
.....すげえだせーけど、おまえの言う通りみたい。
─────寂しかったんだ、俺
その事実をすんなりと認められることに、自分でも驚く。
「それなら、よかったです」
カイロからそっと手を離しながら、やさしくそう言った彼女。
表情を和ませながら、じわりと目を細めて、淡く微笑んだ。
そんな姿に、無意識に手を伸ばしかけた、その瞬間。
─────ゴーン、と弾みのある重心音が辺りに響いた
「っびっくりしたあ。これ、時計台の音....?」
俺があわてて手を引いたのと同じタイミングで顔を上げた彼女は、目をぱちぱちとしばたかせた。
さっきまでの温もりが残る手のひらに視線を落とす。
吸い寄せられるように腕が伸びていた、完全に無意識....だった。



