つまり私は、視線避けということだ。
店内は女性のお客さんがほとんどだったし、男の人は少なからずは注目されるかもしれない。
さっき冬哉くんとお店に入ったときから、尋常じゃないほどの視線が刺さってきた。
それはすべて、冬哉くんに向けられたものだったけど....。
「たしかに、毎回ああだと疲れそうだね」
顔が整いすぎるのも、大変なんだ....。
ものすごく、ゼイタクな悩みだと思うけど....!
すると、冬哉くんが立ち止まって、私の方へと振り返った。
「....今日はおまえがいてくれて助かった。ありがと」
微かに口を緩めて、そう告げた冬哉くん。
冬哉くんが私に....ありがとう...?
「...あ、うん」