ぶんぶんと首を降りながら、じっと冬哉くんを見上げる。



「....あっそ」


「うん、そう」


そっけない返事と裏腹に、冬哉くんの表情は柔らかい。


なんだか、少しだけ口元が緩んでいるような.....？



「なんつーか。お人好しだな、おまえ」


「え、そう？」


「今時のオンナではめすらしータイプ」


「それ、ほめてる？...って、そういえば、私ってなんで一緒に...？」



ふと、今さらながら気づいた。


私の問いかけに、冬哉くんは右、左、ってキョロキョロと視線を動かして。


私から視線をそらしながら、気まずそうに口を開いた。



「....あの店、入りずれーんだよ。男ひとりだと、尚更。無駄に視線感じるっつーか」



「あぁ、そういうこと....！」