私を呼び出した張本人──律くんはいないし、駿くんと湊くんからはディスられるし。
「いらっしゃい、未桜ちゃん」
「あ、由良くん。久しぶり」
.... と、下がっていくテンションをひき止めてくれるのは、爽やかさ100%の由良くん。
こんな暑い日でも、爽やかなんて....、由良くんの周りにはマイナスイオンが見えるよ。
「律が無茶振り言ってごめんね。大変だったでしょ?」
「う、うん....まぁ、ね」
苦笑いを向ければ、由良くんはやんわりと笑いながら、マグカップにお茶を注いでくれる。
「ありがとう!生き返る....!」
「ははっ、おつかれ様」
どこまでもやさしい由良くんにお礼を言って、なんとなく部屋を見回すと。



