無敵の総長は地味子ちゃんに甘すぎる




っか、可愛い....っ!!


ニコッとはにかんだ尊ちゃんに、ぎゅっと抱きつかれて。


あまりの可愛さに、心臓が打たれたような感覚に陥る。



「私も尊ちゃんのこと大好き.....!」


子犬が懐いてくれたときの気持ちに似てる。


同姓の私がこんなにときめいてるんだから....尊ちゃん、モテモテなんだろうなぁ。



「えへへ、わたしたち両想いですねっ」


どこまでも可愛い尊ちゃん。


そんな彼女の頭を撫でようとした、そのとき。



「────誰と誰が両想いだって?」



頭上から落ちてきた、聞き覚えのある声。



「あ、律くん....」


「げ、お兄ちゃんっ」



私と尊ちゃんはほぼ同じタイミングで、顔をあげた。