自分を指さしながら首を傾げれば、尊ちゃんは、はぁーっとため息をつきながら、苦笑いを浮かべた。
「未桜さんって、天然無自覚なんですねえ~。ふふ、かーわいいっ」
「てんねん、むじかく....。鈍いってこと?」
あれ、私、前にも律くんに『鈍い』って言われたよね。
えー....私ってそんなに、動き鈍い?
「なんで、こーんなに可愛くて美人なのに、ジカクないんですか!」
そんなところもカワイイですけど!....と、頬を膨らませながら、尊ちゃんは私の頬をつんつんととつつく。
「可愛い....とか、び、美人?とか、そんなこと言ってくれるのは尊ちゃんだけだよ?私、物心ついたときから地味子ファッションだから」
まぁ、どんな格好しても顔は変えられないんだけどね.....。
「あっ、だからですね。....っも、もしかして、お兄ちゃんの前で、メガネ外したことありません....?」
「あっ、そういえば外したことないなあ」



