ニコニコと笑みを向けられると、少しの罪悪感が胸のなかに生まれる。
ほんとは、付き合ってない.....なんて。
「....あはは」
──今さら、言えるわけない.....っ!
「わたし、お兄ちゃんの彼女は未桜さんしか認めないですっ....!!」
「っえっと、そう言ってくれるのは嬉しい....んだけどね尊ちゃん。私じゃあ律くんに釣り合わないというか」
あはは、と乾いた笑みを向ければ、尊ちゃんはブンブンと首をふる。
「なに言ってるんですか未桜さん!!
未桜さんには、お兄ちゃんとケッコンしてもらって、わたしの姉になってほしいです!」
「け、ケッコン....?」
尊ちゃんが暴走してる....。
付き合ってもないのに、け、結婚....とか。



