「.....って、初対面なのにこんな重い話してごめんなさい...!」
「ううん。そんなこと「ごめんなさい!あの、忘れてください..,.!」
明らかに無理しているとわかるような、引きつった笑顔を浮かべる尊ちゃん。
初対面の私に相談するほど、尊ちゃんは自分を責めて、追いつめていたんだろう。
そんな彼女を慰めるような、気のきいた言葉もわからない、けど....。
私が一つだけ、わかるのは──
「尊ちゃん。尊ちゃんがモデルになったとき、律くんはどうだった?
迷惑だって、なんでお前だけ....って、尊ちゃんを責めた....?」
「モデルに....なった時」
そして尊ちゃんは、一瞬考えるような仕草をして。
「っお兄ちゃん、は....」
「うん....。律くんは?」
ゆっくりとあげられた顔。
その瞳には、わずかに涙が滲んでいた。



