◇
「え?勉強会?」
翌日の屋上。
食後のデザートを食べている私に、湊くんが一言。
「そーそっ。僕たちテストの前にみんなで勉強してるの。みーちゃんも一緒にやろーよ!」
「....み、みんながいいなら参加させてもらおうかな。場所はどこなの?」
勉強するなら、図書室とか....?
う、このメンバーで勉強会.....、視線が集まりそう。
「────律の家だよ?」
「.....へ」
想像していなかった答えに、まぬけな声が漏れる。
「....学校でやると、クソ女共がキャーキャーうるっせえんだよ」
過去にそういう経験があるのか、突如機嫌が悪くなる冬哉くん。
チッ、と軽く舌打ちをしながら、ミルクレープを頬張っている。
食べてるものと表情がミスマッチだよ、冬哉くん....。
「....と、まぁいろいろあって律の家ってことで落ち着いたわけ」
「な、なるほど」



