無敵の総長は地味子ちゃんに甘すぎる




「だって、みんなは助けてくれたから。

私にとっての、ヒーローみたいだな....って」


....う、ヒーローはちょっとイタい....?


律くん含め幹部のみんなも、それに憧れている下っぱしさんも。


立場関係なく、みんな''桜蕾''を大切にしていること、わかったから。


ある意味、居場所のようなものかもしれない。


ふわりと微笑んだ私に、由良くんはふっと口元を緩めて。



「そんな大したものじゃないけど。.....うん、律が未桜ちゃんを選んだ理由、分かった気がする」


「....え?」


ぼそっと呟かれた言葉を聞き返そうとすれば、由良くんはある一点を見てニコッと笑った。



「....じゃあ、俺は退散」


「....っ、へ」



するとその瞬間、ぐいっと腕を引かれたかと思うと。