「おまえら、もう黙れよ」
威圧的な言葉とは裏腹に、律くんの頬は薄く染まっていて。
「あははっ。律が照れてる~っ」
「....沈められたい?」
額に青筋を浮かべる律くんをみて、ケラケラと笑うみんな。
ほんとに、仲良しだなあ....。
微笑ましげに見つめながら、オレンジジュースを飲む。
「未桜ちゃん」
「あ、由良くん。どうしたの?」
「あれ、本当だから」
「....あれ?」
突然背後に現れた由良くん。
あれ、とは....?
「律が未桜ちゃんに特別優しい、ってやつ」
「....っ、え」
''特別''という言葉に、胸がドキンと跳ねる。
「いや、律くんはやさしい人だから....。みんなにやさしいわけで別に特別ってわけじゃ.....」
「はは。.....鈍いね、未桜ちゃん」



