男ってみんなそう。

ただ肩書きが欲しいだけ。

私はただの飾り。
学校一のイケメンと言われるほど人気のある人や先輩後輩、とにかく色んな人に告白されてきたけど、どれもこれもただの飾りでしかない。

「ほら、さっさと学校行くよ」

転校生の話で1人で盛り上がる美香と学校に向かった。



「朝のホームルームを始める。知っている人もいるかもしれないが、今日からこのクラスで一緒に過ごす転校生を紹介する。入っていいぞ」


ガラッとドアを開けて入ってきた転校生。

「自己紹介を。」

「初めまして。今日からこのクラスでお世話になります。川村壱馬です。よろしくお願いします」

壱馬と名乗った彼は、1度も染めたことの無いような真っ黒な髪に切れ長の目、鼻筋も通っていて、ピアスをつけていた。

そして、私と同じようなまるで何も写していないような目をしていた。

私は初めて彼の目に吸い込まれそうな感覚になった。