Violet Detective

パーティー会場にはもうすでに他の招待客が来ていた。お酒を片手に楽しんでいる。

「あっ!あの子って、木下一花(きのしたいちか)ちゃんじゃん!」

東さんが人気モデルの木下さんに話しかけに行く。右京さんはいなくなっていた。

私は周りを見る。周りはお酒を飲んでいる大人ばかり。年齢も離れていて絶対に話は合わない。

その時、私の肩が優しく叩かれる。振り向くとピンクのドレスを着た女の子がいた。ふわふわした金髪に緑の目。外国人の女の子だ。

「Would you like to talk it over with me?(一緒にお話しませんか)」

私は「yes!」と笑顔を見せた。やはりこういう場では話せる人がいる方がいい。

女の子の名前はジュルタ・ペトラ。ペトラが名前。流暢な英語を話していたが、ハンガリー人だそう。歳は十六歳で高校生、私より年下だ。それでも話せる人ができて嬉しい。

日本語は話せないそうなので、私たちは英語で話す。

「What brought you here?(どうしてあなたはここに来たのですか?」