あのあと、完全に機嫌を悪くした私はもはやなにを話し掛けられても生返事を返すだけで、そっぽを向いてひたすらビールを飲み続けた。

それでも信山は気にすることなくその後もあれやこれやと品のない話をさんざんしゃべったあと、満足したのか帰っていった。

…と、思う。なんだか自信が無い。思い出そうにも、記憶が曖昧なのだ。

もしや。

昨夜の言葉がよみがえる。

本当に行ったのか?

また怒りがこみ上げてきた。主人に朝食はいらないとだけ告げると、私は外へ飛び出した。