「悩みって俺のこと?」









樹くんの質問に目線を上げると、悲しそうな顔をした樹くんがいた。

なんで樹くんがそんな顔…





「別に…そんなんじゃ」



「じゃあ俺が悩ませなかったらあいつに近づかねえの?」



「え?」




樹くんの言っていることが理解できずパニックを起こした頭はショート寸前でぐちゃぐちゃだ。




「とにかく…空汰先輩はそんな人じゃない!!」





そう叫んだ私は部屋から出てお母さんたちのもとに戻った。