1人唇を噛んで溢れる涙を止めようと試みるも止まらない涙。






「柚乃??」






転んだとき聞こえた優しい声が聞こえて、ばっと振り向くと空汰先輩が水道のところにいた。




「くうたせんぱい…っ」


「どうしたどうした…そんな泣いて…」



すぐに駆け寄って私の目線に屈む
まるで妹をあやすかのように。




「私ってそんな妹みたいですかっ…女の子として見られませんかっ…」





空汰先輩に言っても何も変わらない、困らせるだけ。
そうわかっているのに、気持ちとは裏腹に口は止まらなくて。
どこにぶつけていいかわからない苦しみと怒りを自分勝手にぶつけた。