誕生日…誕生日…




「あ、!」





思わず出た声に先生が振り向く




「どうした佐藤?」


「あ、いやなんでもないです!」




もうすぐ私誕生日だ…


舞い上がる心を抑え、ある事を思い出す。

私と樹くんの家は家族ぐるみで仲が良く、お互いの誕生日は2家族で祝うのが毎年恒例。


だけど今年はそんな空気でもない。
今年は利己に付き合ってもらおうか、なんて無理やり予定を入れようとしてる私。


だけどこのままいつも通り誕生日会なんて、そんなのはできない。