それから、夜空は七月八日の明け方、静かに息を引き取った。

それはまるで、ただ眠っているだけのようで。

体を揺さぶれば、すぐにでも起きそうだった。

いつものように、「咲夜!おはよー」と言ってくれるのではないか。

それともただのドッキリとか。

起きたら彼女が言いそうな言葉が次々と浮かんだ。

でも、夜空が話すことは勿論なかった。

その時から、僕は永遠の極夜の中に沈んでいった。