星空の下、ふたりの約束

気にはなるが、どうしようか。

このままここにいるか、それとも取り敢えず帰るか。

悩んだ末、帰ることにした。

そのうち新聞にも載るだろう。

こんな田舎な町なんて、ニュースなんてないも同然だ。

明日の朝にははっきりするだろうし。

人混みをかき分け、事故の現場から遠ざかっていく。

まさか、夜空な訳がない。

自分にそう言い聞かせるが、一度疑ってしまってからは拭っても拭いきれない。

そうだ。今から家に直接行けばいいんだ。

ポケットにしまっていたスマホを取り出し、時刻を確認しがてらメッセージの確認をする。

思っていた通り、既読はついていなかった。

ならば尚更だ。やっぱり行くしかない。

ポケットにしまい、歩き出したとほぼ同時にスマホが小刻みに振動した。