星空の下、ふたりの約束

       ✴  ✴  ✴

七月ニ日。

それは、突然だった。

「ね、咲夜。七月七日ってさ、空いてる?」

今年のその日といえば、確か星…何とかの日っていうことは聞いたような。

「星硝夜!千年に一度、降ると言われている――いわば、都市伝説みたいなものなんだけど。ていうか、なんで知らないの?すごい話題になってるのに」

「ごめん。そういうの、興味ないから」

僕がそう言うと彼女は冷たーっと軽く笑う。

「でさ、どう?」

「何が。」

「だーかーら!海だよ」

だからと言われても、ぃま初めてきいたはず…

まぁ取り敢えずそれは置いといて。

「で、海に行ってなにすんの」

「はぁ?今までの話聞いてた?星を見るために、海に行こうってこと!海岸なら見やすいでしょ」

あぁ、それでさっき星硝夜?の話を。

僕が納得していると、ボソッと「だから私に国語のテスト勝てないのよ」とか余計なことを言っているが、はっきり言ってどうでもいい。

一つ言っておくが、数学はこっちが遥かに上だ。