星空の下、ふたりの約束

「ところで、鈴はどの辺で無くなっちゃったのかな?」

子どもへの接し方はよくわからないけれど、多分優しく話しかければいける!という謎の自信から、語尾に「かな?」なんてつけたけど。

流石にちょっとキモかったか?

「わかんない。」

答えてくれてよかったけど、わからないのは困る…「でも、この木の前…かいだんにのぼる前まではあったはずなの」

おお!これは結構いい情報。

「となると、階段だな。もう、階段は探した?」

「ううん。暗くてよく見えなかったの」

まぁ、月とか星の光だけを頼りに―――なんて平安時代みたいな状況で見つかる訳ないし、かといってどこかにライトがあるわけでもないし。

あるといったら――――平安時代には無かったアレだ。  

「スマホがある」