「ごちそうさん。」


大股開いた膝に手を当てて、ペコっと頭をさげて、そんな事言われたら、私だって嬉しくなっちゃうよ。




初めて作ったお弁当、文句言われたら二度と作ってやんないって思ってたけど、


「また、作ってあげようか?」



自分から言っちゃった。



「マジで?」


「うん。毎日は嫌だよ?」


「うん!たまにでいいから、また作って?」




そんな・・・嬉しそうな顔しないでよ。



倉橋のクセにかわいいって思っちゃうじゃん。




まだ食べ終わってない私は、残りのお弁当を食べる。



でも、すごい視線を感じる。



「何?まだ足りないの?」



「卵焼き。」



そんなに気に入ってくれた?



はいってお弁当を差し出すと、口を開けた倉橋。



えっ!?ちょっちょっと待って!!


“あ〜ん”ってヤツをしろって事??



同様しまくる私と、余裕の倉橋。



くっそ〜!!なんか負けてる気がするっ!




フォークで刺した卵焼きを倉橋の口に運ぶ。



パクッと食べるとすぐに横を向いちゃった。



実は倉橋も恥ずかしいんじゃん??



でも、そこを突っ込む余裕は今の私にはない。



ドキドキがヤバいっ!!





.