心の底から染み出るような想いだった。


同じ人間になんてなる事は出来ないけど、


アツの痛みや、悲しみや、辛さ。


愛や勇気や希望や幸せ。


全てを一緒に感じたい。



「お父さんは心配しているだけなんだよ。反対している訳じゃない。」



さっきまでとは違って、柔らかくて、優しい目で私達をまっすぐ見てくれる。



「おまえ達が本当にお互いを想い合っているのは、ちゃんと伝わってるよ。ただ1年間、コナミが辛そうに過ごしているのをそばで見てきた。」



隣に座るアツの手がギュッと拳を握る。


それでもお父さんの目をまっすぐ見たまま、決して逸らそうとはしなかった。



「ここ最近は本当に幸せそうで安心したんだ。コナミが泣くのも笑うのも君しだいだ。18歳の君にこんな事を言うのは少し酷かもしれんが・・・責任を持ってコナミと付き合って行って欲しい。」



ずっと黙っていたお母さんも、お父さんと同じ考えの様で、何も言わずに、ただアツに視線を送る。


「コナミがいれば、何でも出来る気がするんです。ずっと笑顔を見ていたいって思うんです。約束します。俺は・・・俺が、コナミの笑顔を守ります。本当に、大切だから・・・」




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