アツは離れて行く私をどう思っただろう?



自分が苦しい時に、背中を向けた私を、ひどい女だって思ったかな?




「お前が篤貴を許せるなら、戻ってやって欲しい。」



「私が決めていいの?・・・そんなの変だよ。」




自分から離れたのに、今更戻りたいだなんて、



勝手すぎるよ。




それにもし、その翔子さんって人が、本当にアツの子供を堕ろしていたら、


私は今、また違う気持ちでいたかもしれない。



問題が複雑すぎて、私にはきっと受け止めきれなかった。




そんなのおかしいよね?



好きって気持ちはひとつなはずなのに、


アツはずっと、私を大切に思ってくれていたのに・・・



私は安全な所に逃げてしまうんだ。



アツの隣に戻る資格を持っていないのは、



私の方なんだ。




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